米農務省はCRPの違約金のない早期離脱を許可せず
米農務省(USDA)高官は先週、土壌保全留保プログラム(CRP)契約の違約金のない早期離脱を今回は許可しないことを発表した。発表にあたり、USDAのエド・シェーファー長官は、「現在のところ、本年度のコーンおよび大豆収穫に与える影響は、当初危惧されていたより少なくなりそうだ」と語った。これがこの問題における「最終」判断かと問われてシェーファー長官は、状況は変化するので確約はできないとしている。
農業安定局(FSA)農業プログラムのジョン・ジョンソン副長官は、さらに詳しく、CRP契約所有者は今年4月には3万4000エーカー(1万3800ヘクタール)、5月には3万7000エーカー(1万5000ヘクタール)のCRPからの引出分に対して違約金を支払ったと説明した。「過去19ヶ月間に月平均1万5000エーカー(6070ヘクタール)」で契約からの早期離脱に対して違約金が支払われた。過去19ヶ月に総計288,726 エーカー (117,000 ヘクタール)が違約金を支払って早期にCRPから離脱したことと比べると、「これはかつてなく高いレベル」だと指摘した。
シェーファー長官もまた、何エーカーもの土地が通常の満期により当プログラムを離脱するだろうと指摘した。さらにシェーファー長官は、CRP用面積の上限は2008年農業法案で減少した。したがってUSDAは現時点では新規の一般CRP登録を考えていないと言明した。
シェーファー長官はまた、最近の物価の急落は今後のCRP決定に影響しないと語った。「最近の作柄報告や天候、穀物市場での価格傾向や、穀物生産面積の増加の可能性を慎重に考慮した結果、違約金のないCRP土地のリリ―スを今回は許可しないことを決定した」とし、同長官はコーンの現金価格はつい先月の記録的最高値から25%、大豆では14%下落したことに言及し、それも「今回の決定のもう一つの要因であった」と語った。
USDAの違約金のないCRPからの早期離脱を許可しないという決定は、現在の好ましい作柄見通しがなければ市場を後押ししたかもしれない。コーンおよび大豆作物の最近の作柄改善なしには、USDAはおそらくCRPを広げざるをえなかっただろう。しかし、2008-09年度コーン供給量は十分である一方で、2008-09年度の大豆供給量はUSDAが6月30日に行ったよりも生産をあきらめた面積が少ないことを考慮しない限り、そして/または大豆作物が8月の重要な時期を通じて引き続き好天に恵まれない限り、引き続き需給が逼迫するものと見られる。
アルゼンチン大豆輸出業者の政府との攻防は続き、6月の輸出量は下落
アルゼンチンClarin紙報道によれば、同政府は、大豆の輸出税を増大し、コーンおよび小麦に対する輸出税を減らしてコーンおよび小麦の生産を後援することを検討している。Clarin紙は、コーン輸出税は25%から20%に下がり、小麦の輸出課税は現行の28%から23%に下がる一方で、大豆輸出税は5%増加して40%となる可能性があると伝えている。
アルゼンチン政府の決定は南米の大豆輸出業者の間に新たな怒りをかき立て、その結果主要輸出港であるロサリオでの活動は止まっている。政府の動きは、大豆バイヤーが先に売られた製品に対してもより高い輸出税を支払わされるかもしれないことを意味する。
穀物輸出業者グループCECおよびCIARAは共同声明を発表し、この決議案には「法律の条文と一致しない矛盾」が含まれているとし、今後とも同法案を検証していくと付言した。
関連ニュースとして、動食物検査機関Senasaの最新データによればアルゼンチンの6月の大豆出荷量は1,184,906トンで昨年同期の1,266,887トンから6.5%下落した。大豆出荷量は同年上半期で合計4,691,950トンを計上し、昨年同期の4,299,328トンから増加した。
大豆ミールの6月の輸出総量は842,325トンで、昨年同期の1,229,595トンを下回った。同年上半期の大豆ミール輸出総量は5,616,185トンで、昨年同期の6,227,836トンを下回った。6月の大豆ペレットおよびケーキの輸出は212,197トンで、2007年6月は232,552トンであった。大豆ペレットおよびケーキの同年上半期6ヶ月の輸出総量は 1,207,949 トンで、昨年同期の1,253,753 トンを下回った。
大豆油の6月の輸出総量は213,171トンで、昨年同期の338,496トンを下回った。Senasaによれば同年上半期の大豆油輸出総量は1,443,952トンで、昨年同期の1,424,510トンを上回った。
一方、農業通商機関である国立農牧取引監督機構(ONCCA)の発表によれば、アルゼンチンの油糧種子業界は6月30日現在の大豆在庫量を11,207,785 トンとしたが、これは2007年同日の15,914,054トンより30%の減少であった。
オリンピック大会をひかえて中国は大豆油輸入を増加
中国の大豆油の輸入は6月に2倍以上に増えたが、同政府は国内市場での価格抑制努力の一環としての食用油および大豆の備蓄、およびオリンピック大会および収穫祭シーズンを前にした供給の確保を見据えている。大豆油の輸入量は先月169,175トンで、2007年6月期比で107.9 %の上昇、2008年度上半期の輸入総量は130万トンを数え、昨年同上半期比で14.86%の上昇となった、と中国税関総局は発表している。
アルゼンチンは6月の中国への大豆油供給最大国であり、85,575 トンを供給した。しかしロサリオ港での混乱と、南米の同国における農業生産者による政府の大豆輸出増税計画への抗議行動のため、本年度の全輸出量は現時点までに2007年度比で3.9%落ち込み、848,299トンに留まっている。
上海の貿易業者は、食用油の国内価格を抑え、インフレを抑制する狙いから政府が7月には約40万トンの大豆油を買い上げ、最高100万トンの大豆を備蓄用に購入したと言う。
大豆コンプレックスはコーンおよび原油市場の下落を受けてまちまち
大豆コンプレックスは7月31日、コーンおよび原油市場の下落を反映して気迷いで終了した。エネルギー価格の下落にもかかわらず、大豆油先物にはほとんど変化なく、大豆油先物はバイオディーゼル損益分岐点サポートを若干上回った。USDAのCRP決定が、2009年度産大豆油先物は原油市場に付随して下落したものの、2009年度産大豆および大豆ミール先物を引き続き後押しした。8月の大豆先物は$0.64上げて$512.85で終了、9月物は$0.46下げて$512.29、11月物は$0.37下げて$515.88で引けた。8月ミールは$1.10上げて終値$418.43、9月物は$0.22下げて$414.91、10月ミールは$1.10下げて$411.71で引けた。8月大豆油は$1284.40で変わらず、9月物は$0.44下げて$1289.91、10月物は$0.22下げて$1297.19で終了した。
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