アメリカ大豆協会

週報
2008.06.16
世界の輸入需要は引き続き拡大しているがその全部が中国

主要輸出国からの輸出データ速報は世界の輸入需要が3−4−5月の四半期(3―5月期)も引き続き拡大したことを示している。しかし前年同期比の増加はすべて中国の輸入増によるもので、EUの輸入需要は変わらず、他の地域については2期連続で微減となった。ブラジルの3―5月期大豆輸出は前年比170万トン増と大きく伸長し、米国の輸出は約90万トン増、またアルゼンチンの輸出増はわずか10万トンだった。ブラジルの3―5月期大豆ミール輸出は前年比10万トン未満の増、米国の輸出は20万トン近く増加した。インドの輸出は60万トン増と堅調な伸びを示し、アルゼンチンの輸出は100万トン近く減少した。

アルゼンチンの3月度大豆および大豆ミール輸出は、農業生産者のストライキで新穀大豆の輸出港や搾油施設への搬入が遅れたため減少した。同国の大豆輸出は4月と5月には前年を上回る水準まで回復したが、大豆ミール輸出は農業生産者のストライキがまだ散発的に再発しているため、引き続き低迷している。アルゼンチンの大豆ミール輸出減は米国、ブラジルおよびインドの輸出増でほぼ相殺され、横ばい状態の世界需要は満たされている。中国の大豆輸入需要増は豊作だったブラジルからの新穀輸出でほとんど賄われ、一部は急速に減少している米国の旧穀輸出が補った。2008−09年の展望については、中国の大豆生産が回復し、同国の大豆輸入需要増のペースは鈍化すると予想される。2008−09年には、EUの穀物生産が回復してEUのタンパク・ミール消費が後退するため、世界の大豆ミール輸入需要は若干減少すると思われる。

国勢調査局が大豆油在庫記録を修正;バイオディーゼル用消費は4月に減少

国勢調査局は先週2007年度油脂年次概要報告を発表した。主要点は同年各月の大豆油在庫量が68,000トンから90,700トン上方修正されたことだった。月間の平均在庫量増は約81,600トンで、この数値は前回の国勢調査搾油レポートで行われた3月度大豆油在庫の修正に沿ったものである。この3月在庫の修正は、同じく先週発表された月間油脂レポートにもそのまま維持された。国勢調査局は2007年以前の油脂年次概要報告に関しては大豆油在庫の修正を行わなかったが、来週発表予定の搾油報告書の年次概要で修正を行うことも考えられる。

国勢調査局の2007年度年次概要報告のバイオディーゼルに関する主要点は、メチルエステル(主としてバイオディーゼル)生産用大豆油消費が8月には29,500トン下方修正されたが、1月の消費量を10,900トン上方修正し、減少分が一部相殺されたことである。他の月に関する修正は概ね少量で、最終的には2006−07年のメチルエステル生産用大豆油消費量が127万トンから125万トンに削減された。しかし、2006−07年の総油脂消費量は、大豆油消費減が他の原料消費増で相殺されたため若干増加した。

国勢調査局月次報告によれば4月度メチルエステル生産用大豆油消費量は、104,000トンに若干引き下げられた3月の消費量からさらに幾分減少し、99,300トンだった。大豆油消費の減少にもかかわらず、4月度メチルエステル生産用総油脂消費量は、代替原料の消費が上昇を続けたため、3月の170,000トンから174,000トンに増加した。大豆油は昨年、米国のバイオディーゼル生産の79%を占めたが、4月度では原料消費のわずか57%、また2008年に入って今まででは63%に留まっている。

USDA:食用油は2008−09年にかけて高値で推移と予想

USDAの報告書によれば、食用油価格は新興国の急成長により需要が引き続き堅調なことから、2008−09シーズンは現在の経年平均値を上回る水準で推移すると思われる。「すべての植物油の価格は、様々な生産面の問題や政策的な輸出規制により供給が限定されていたため、過去18ケ月で2倍から3倍にはね上がっている」と記されている。

同報告書は、2007−08年には2416万トンと推定される中国の食用油消費が2008−09年には2532万トンに増加するため、同国では植物油の輸入量を988万トンから1039万トンに引き上げる必要が生じると予想している。インドでもこの期間に食用油の国内消費が1254万トンから1306万トンに急増し、輸入量も546万トンから606万トンに増加することになる。

USDAは世界の植物油生産が来シーズンには増加し、価格上昇に歯止めがかかると思われるが「経年水準まで価格を押し下げるには不十分だろう」と予想している。

USDAが新規農業法の規定を実施

USDAは6月12日、新規農業法の市場取引援助貸付およびローン不足払い(LDP)規定の実施を発表した。USDAは小麦、コーン、ソルガム、オオムギ、オートムギ、大豆および他の油糧種子(ヒマワリ種子、アマニ種子、カノーラ、菜種、ベニバナ、カラシ種子、ハマナ、およびゴマ種子)の2008年収穫分に対する郡貸出金利、米の2008年収穫分の等級別州貸出金利および2008年収穫分豆類(ヒヨコ豆、乾燥エンドウ豆、平豆)に対する地域貸出金利を設定した。これら金利についてはFSA(農業安定局)のウエッブサイト(http://www.fsa.usda.gov/FSA/webapp?area=home&subject=prsu&topic=lor
に記載されている。

小麦、飼料穀物、油糧種子、米および豆類の2008年収穫分に対する全米平均金利は下記の水準となっている:小麦:$2.75/ブッシェル;コーンとソルガム:$1.95/ブッシェル;オオムギ:$1.85/ブッシェル;オートムギ:$1.33/ブッシェル;大豆:$5.00/ブッシェル;他の油糧種子:$9.30/cwt;長粒米:$6.50/cwt;中粒米:$6.50/cwt。

大豆コンプレックスは中西部の過湿とアルゼンチンの輸出停止で高値引け

大豆コンプレックスは6月12日、中西部の過湿とアルゼンチン大豆の輸出業者や搾油業者への荷動きに引き続き支障が出ていることを反映し高く引けた。7月豆先物は$7.35上げて$564.56;8月物は$6.89上げて$565.11;9月物は$3.67上げて$559.78で終了した。7月ミールは$4.08上げて$443.35;8月物は$3.64上げて$442.79;9月物は$3.20上げて$437.50で引けた。7月油は$26.46上げて$1459.45;8月物も$26.46上げて$1466.72;9月物は$26.68上げて$1474.66で終了した。

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