リーバーマン、商品市場における機関投資家の役割を限定する法案を検討
上院国土安全保障・政府問題委員会のジョゼフ・リーバーマン(無所属コネティカット州)委員長は、先週の公聴会で、商品取引市場での機関投資家の役割を限定し、大規模投資家がコモディティの建玉制限を巧みに逃れることを可能にしている、彼が称するところの「抜け穴」を封じる法案のアウトラインを起草すると言明した。「この留まるところを知らぬ成長により、市場の現実から遊離した思惑需要によって食糧価格およびエネルギー価格が高騰し、多くの人々を苦しめているという正当な懸念が持ち上がっている」とリーバーマンは言う。
このいわゆるスワップの抜け穴により、投資銀行は、他の投資家には要求される売買取引限度額および報告義務から免除されている。この抜け穴は、年金基金が投資銀行とスワップ協定を結ぶことを可能にし、その後それは、先物市場で無制限に多くの契約を交わすことができる。
リーバーマンは公聴会の終わりで、「インデックス投機家が、多くの個人やビジネスを苦しめているコモディティ価格上昇の主原因であり、我々はそれに対して何ができるかを確認すべきだ」と指摘した。リーバーマンは、改革の他の計画の中で、「スワップの抜け穴」を埋める方法を調べる別の証人パネルを召集すると言う。その計画の一部は5月7日に上院民主党員のグループによって提案された2008年Consumer First Energy Actに含まれている。
商品先物取引委員会(CFTC)のジェフリー・ハリス首席エコノミストは委員に対し、「かなり近いうちに」高騰する農業コモディティ価格に対処するいくつかの新しいイニシアチブを発表することを望んでいると語った。しかしハリスは、機関投資家が上がっているコモディティ価格の原因であること、それらの市場に過当投機が存在することを否定し続けた。ハリスは、「我々が分析したデータはすべて、先物価格が[農業]およびエネルギー市場で投機家によって組織的に操作されている経済的証拠がほとんど存在しないことを示している」と主張した。
外交問題評議会のベン・ステイル国際経済学部長は、コモディティ価格の最近の上昇が「機関投資家からの関心の高まりに付随して起こっている」ことに疑いの余地はないと委員会で述べている。経済的要因が急上昇を誘引したという点ではハリスと同意見であるとする一方で、「これらの基本的要因は実際重要なのだが、それで近年の価格急騰の規模を説明することはできない」という。
最新のアルゼンチン農業ストライキ協議の本質について異なる見解
アルゼンチン農業生産者と政府との協議は、大豆の供給を脅かしている紛争終結に失敗した。ロイターによれば、大豆輸出税を争点とする3ヶ月に及ぶ対立を終焉させるために政府との話し合いを終えたアルゼンチンの生産者リーダー達は、話し合いが「実りあるものだった」と説明した政府側とは異なり、だまされたと感じていると言明した。
「この話し合いはひどいものだった。(政府の)姿勢はただただ回答を引き延ばすだけだった」と、政府高官と90分間会合をした4農業生産者グループの1つ、アルゼンチン農業連合(Argentine Agrarian Federation)のエデュアルド・ブッツィ会長は言った。ブッツィ会長によれば、農業生産者グループは5月22日に彼らの中心的な要求についての議論をしたかったのに、当局は新大豆税を保留したものの、政府はその議題を来週まで延期したため、ブッツィ会長と他の指導者達は裏切られたと感じた。5月25日はアルゼンチンの革命記念日という重要な公休日であり、政府は新税法などその政策に対する支持を補強するための大きなpublic actを計画している。農業者グループは同日、ロサリオ市にて農業政策に抗議する大規模集会を開催する。
アルベルト・フェルナンデス内閣官房長官はこの話し合いを実りのあるものだったと位置づけると共に、政府は、税制と、それが穀物先物取引を歪めかねないとする大豆生産者の不満について話し合うことに同意したと述べた。クリスティーナ・フェルナンデス・デ・キルチネル大統領は、世界的に食糧及びバイオ燃料用のコモディティ価格の高騰時において、大豆からの思いがけない収益を配分するメカニズムとしてスライド式大豆輸出税を擁護した。
関連ニュースで、3月10日に発効したアルゼンチンの新スライド式輸出税システムによって、過去5年間世界の大豆作付面積増大のほとんどはアルゼンチンの作付面積増大によるものだったが、同国の大豆作付面積の拡大に、終止符が打たれる恐れがあるとしている。アルゼンチンの農業生産者は、限界税率72パーセントの現在の価格レベルに約41パーセントの平均税率を課する新しい輸出体制に抗議してきた。限界税率はアルゼンチンの港では、1トン当たりUS$500以上のFOB価格で81パーセント、1トン当たりUS$600以上ではFOB価格で95パーセントに増加する。それは、世界の大豆価格がトンあたりUS$600からUS$700への上昇した場合、アルゼンチン国内ではトンあたりUS$5だけの上昇することを意味する。高い限界税率は、アルゼンチンの大豆農家にとって大豆価格の大幅な下落となるばかりでなく、世界の大豆価格からアルゼンチンの大豆農家をほぼ遮断するものでもある。トンあたりUS$600を超える大豆価格では、アルゼンチン国内大豆価格は本質的にトンあたりUS$300ちょっと上に上限が制限されている
アルゼンチン政府の金銭略奪に対する理論的説明は、大豆は「雑草」であり、アルゼンチンの農業を支配するようになってきている。スライド式輸出税制はまた、ひまわり、コーン、および小麦でも施行された。後者の2つの場合、平均輸出税率は3月10日以前のものとさほど違わないし、限界税率はそれほど重荷になるものではない。アルゼンチン政府の意図は、油糧種子を犠牲にして穀類に有利な計らいをすることのようだ。しかし、それは穀類および油糧種子作物すべての拡大をも中断させ、おそらくは作付面積全体を収縮させることになるだろう。
食用油価格は2008年も高値が続くと国連が予想
国連高官によれば、食用油の国際価格は、主要産出国の生産高が高いにもかかわらず、今年度は現在の高レベルを維持するであろう。国連食糧農業機関(FAO)の油糧作物専門家ピーター・ソーンズ氏がDow Jones Newswires に語ったところでは、当機関は現在、油糧種子と植物油の需給見通しを見直し中で、報告書はまもなく発表される。「過去2年間、植物油の在庫は、生産を著しく増加して供給量を押し上げる必要があるレベルにまで低下した」と氏は説明する。「(生産の増加は)進行中ではあるが、しかし依然として十分ではない。」南米と米国では2008年度の大豆と大豆油の生産高が増え、東南アジアではパーム油が増産となりそうだ、これは主に好天候によるものとソーンズ氏は述べた。
アルゼンチン農業生産者、ストライキを続行
輸出税の引き上げに反対するアルゼンチン農業生産者は、終了が予定されていた5月15日にストライキを延長し、クリスティーナ・フェルナンデス大統領に対する政治的挑戦の度を深めた。事実上商品価格の上限を定めるものだと農業生産者が批判するスライド制の新輸出税をめぐって、アルゼンチンの農業生産者と政府との行き詰まったにらみ合いが続いている。農業生産者は先週穀物販売を停止し、路傍抗議を開始したが、これにより世界市場で供給不足への懸念が高まっている。農業生産者グループは話し合いを要求しているが、政府は現在のところ輸出税制方針に強気の姿勢を崩していない。
一方、アルゼンチン穀物輸出業者の一部は、ストライキを理由として出荷に対する不可抗力を宣言し始めた。アルゼンチンの某主要輸出商社の幹部は匿名で、穀物在庫が減少するのに伴い、今後数週間に輸出契約不履行の波が予想されるとDow Jones Newswiresに語った。「不可抗力の話も出てきており、会社によっては輸出公約を果たせないところもある」と同幹部は語っている。
農業生産者ストライキの原因となったアルゼンチンのスライド制輸出税の長期的影響は、アルゼンチンの大豆作付面積のさらなる拡大に水を差すことになりかねず、またインプットの低下に帰着するかもしれないことである。過去5年間世界の大豆作付面積拡大のほとんどを占めてきたのはアルゼンチンであり、またブラジルは融資制限で身動きが取れない状況であり、現在の価格レベルで長期的に世界の大豆供給を充足させることができるか疑問視する理由が大豆コンプレックスにはある。
大豆コンプレックスは原油先物相場の下落や商品市場における機関投資制限の可能性を受けて低く引けた
大豆コンプレックスは5月22日原油先物の後退と、商品市場における機関投資家の役割を制限することをねらった政府介入の可能性に対する懸念を反映して安値で引けた。灯油先物が原油の後退にもかかわらず高値で引けた一方、大豆製品先物は大豆先物同様低く引け、バイオディーゼル用の大豆油先物は損益分岐点レベルを割り込んだ。7月の大豆先物は$8.91下げて$486.76で終了、8月物は$8.91下げて$488.04、9月物は$10.38下げて$486.57で引けた。7月ミールは$4.96下げて終値$361.55、8月物は$4.63下げて$364.09、9月ミールは$4.30下げて$364.09で引けた。7月大豆油は$31.31下げて$1363.10、8月物は$31.53下げて$1370.16、9月物は$31.08下げて$1377.65で終了した。
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