USDA需給報告要点
USDA(米農務省)は5月9日、2008-09年度最初の米国穀物需給見通しの詳細を発表した。大豆コンプレックスについては、回復傾向の米国生産が著しく低い期首在庫を相殺し、在庫の補充に貢献している。USDAによれば、在庫は395万トンから503万トンに回復し、8230万トンから8450万トンという生産の急増により低い期首在庫は補充された。需要は通常予想される残渣ロスを含めて5440万トンで、堅調を維持するものと予想される。2007-08 年度の5万4400トンという残渣は、2007年度の明らかに多い大豆収穫高を反映しており、推定量は通常通り9月期に調整されるはずである。大豆油在庫は127万トンから122万トンへとやや下落するもよう。バイオディーゼル需要は134万トンから145万トンへ上昇が予想される。
市場はキャリアウトのより小幅な減少を探っていたものの、アナリストらは、記録的に大量の輸出成約を考慮するとUSDAは今後数ヶ月間の輸出見通しをさらに増やさなければならなくなるだろうと予想している。USDA は2007-08年度の世界の数値には実質的な変更を加えなかったし、来月までは2008-09年度の世界の数値を発表しない。
アルゼンチン農業生産者ストライキが再燃:米国の輸出を後押し
アルゼンチンの農業ストライキはまだ解決をみず、農業生産者はさらなる販売を保留している。アルゼンチンの農業生産者は、争点の大豆輸出増税について1ヶ月におよぶ政府との話し合いが不毛なまま失敗に終わったのを受けて、5月7日に8日間のストライキを発表した。Dow Jones Newswiresによると、農業生産者は輸出用穀物の売買を拒否するが、スーパーマーケットの棚から多くの基本的な食糧をなくならせた3月の3週間ストライキでのように国内の食糧輸送を阻止することはしないと、農業生産者指導層は語っている。
しかし、地域の農業生産者グループは、全国農業生産者グループ指導層からの指示にもかかわらず、道路の封鎖もいとわないと宣言している。Rural Confederationのマリオ・ランビアス会長によれば、農業生産者グループは5月15日に再び会合して、取るべき次の策を決定する。アルゼンチンのトラック運送業者組合リーダーは先週、農業生産者が道路を再びバリケード封鎖した場合、トラック運送業者はすべての輸送を遮断して対応すると語った。
関連ニュースとして、Oil Worldによると、アルゼンチンは悪天候により大豆生産が減少しそうなため、正確な見通しは不明ながら、今年度の同国の大豆油生産高は予想を下回る可能性がある。「遅くに植えた大豆、特に小麦の後に植えた分の発育がよくない。晩生大豆の収穫量は過度に乾燥した天候や霜の影響で減少した。Oil World によると、アルゼンチンの大豆収穫は現在半分以上が終了し、過去2〜3週間の収量は早い時期に収穫されたものより減少している。
一方、米国生産者にとってはアルゼンチンの状況は追い風となっている。米国の搾油業者や輸出業者は在庫を累積し、当分は通常操業が可能とみられる。4月初旬以来前週分を最少レベルにまで切り崩してきた後、7/11月物の逆ざやは5月2日に若干戻した。アルゼンチンから米国へという輸出取引のシフトが先週は鈍化したように見えるが、2007-08年度キャリアウトを318万トンにまで縮小し、国勢調査の2007-08 年度米国輸出量を313万トンとするのに十分なだけのビジネスが既に移行されている。
議会は農業法案作業を完了も、待ち受ける大統領拒否権
農業法案委員会は5月8日、ようやく新農業法案の作業を終了した。議員リーダーらは、ブッシュ大統領が法案に署名するか、もしくはそれが大統領の署名なしにも成立するよう期待すると述べる一方で、拒否権が発動されたとしても覆す準備ができていると言う。
修正できない新農業法案委員会報告書に関する議員投票は5月14日となるもよう。 最終法案の詳細は議会予算局からの発表を待つ。現行の2002年農業法の延長は5月16日で終了するが、議会の上下両院が委員会報告書を可決し、それをブッシュ大統領に送るのには十分な時間がある。
最後までもめた案件は、農業補助金受け取り資格を与えるために、富裕な農業生産者に対する連邦政府の調整後総所得水準への改変だった。伝えられるところによれば、委員会は、農業生産者所得で対象上限を75万ドルに下げようとした。 チャック・グラスリー上院議員(共和党-アイオワ州)は、農業法は、農外所得が50万ドル以上、あるいは合計収入が75万ドル以上ある場合は直接支払いを受け取るのを禁じるものだと述べた。価格維持と価格変動対応型支払いという農業セーフティ・ネットの他の2要素には収入制限がない。支払い上限額は、直接支払いとして1人あたり4万ドルが維持される。
調整後総所得が年間100万ドル以上の対象者へは、その総額の2/3が農業か林業に由来するものでない限り、環境保全支払いは禁止される。
農業生産者は借入不足金への支払いを受け取った後に穀物の所有権を持ち続けることができるが、それらの支払いは30日間の継続平均価格に基づくことになる。また、法案では、大豆と小麦に対する作物助成金交付率が増加される。
ブッシュ政府高官は最終文言を見るまでは、法案についての公式なコメントは控えるだろう。しかし、ほとんどの情報筋は、大統領拒否権がおそらく発動されても議員がそれを覆し、議案がブッシュ大統領の署名なしで法律になるかもしれないと言う。誰かが言ったように、それは「希望的観測」だ。
ホワイトハウスのキース・ヘネシー国家経済会議(NEC)部長は、議案にはこの議案による真の費用を隠蔽する「予算のからくりと時期の変化」が含まれていると言う。ヘネシー部長は、この大きな議案に盛り込まれた185億ドルもの支出に対するホワイトハウスの懸念に、議員側がなんら答えてこなかったと言う。支出の議論に関する妥協の見通しを尋ねられて、彼は「見えない」と答えている。「そんな気配はみじんたりともない」と付け加えた。
エネルギー、金属、穀物市場の伸びとドル安を受けて大豆コンプレックス続伸
大豆コンプレックスは米ドル安、国外のエネルギー、金属市場および穀物市場の伸びを受けて5月8日、高く引けたものの、コーンおよび小麦先物の2桁増と比べると大豆先物収益は元気がない。大豆がコーンから作付面積を奪うのではないかとの関心を高めている進行中のコーン作付けが遅れており、この遅れが今月後半にまでずれ込めば、価格上昇の可能性は抑えられる可能性がある。ただし現在のようなエネルギー価格では、大豆油先物の下落リスクは極最小限でしかない。5月の大豆先物は0.37ドル上げて477.02ドルで引けた。7月物は0.37ドル上げて 481.34ドルで引け、8月物は1.01ドル上げて479.13ドルで終了した。5月ミールは$1.43上げて終値$363.54、7月物は$1.10上げて$369.49、8月ミールは$1.21上げて$368.06で引けた。5月油は$9.70上げて$1302.48、7月物は$8.60上げて$1312.84、8月物は$8.82上げて$1319.89で終了した。
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