アルゼンチン農業生産者の輸出増税に対する抗議が続くなか、同国の輸出シェアが消失
ア ルゼンチン政府は世界の大豆価格を10%引き上げ、ブエノス・アイレスの街で何千人ものデモを引き起こして問題となっている、新規輸出税制度の撤廃を求め る要求を拒否した。農業生産者は新規スライディング・スケール制の輸出税増額に反発している。大豆の輸出税は35%から46%に引き上げられ、コーンや他 の農業産品の輸出税も大豆ほど大幅ではないものの、引き上げられている。
農業生産者やその支援団体は、クリスティーナ・フェルナンデス大統領が「所得の再配分に向けた意義のある施策」だとして新規スライディング・スケール制による穀物類の新規輸出税増額を弁護する強硬な演説を受けて、先週抗議行動を開始した。
農 業生産者は、自分たちの税負担総計が73%もなると主張し、不当に搾取されていると感じている。2週間におよぶ抗議行動が同国北部の道路や港を封鎖してい る。アルゼンチン植物油協議会・穀類輸出センターのアポンドセルト・ロドリゲス理事長は、最大の輸出港ロザリオへのトラック到着数が通常の6,000台に 比べわずか30台ほどに落ち込んでいると述べた。「船積みできない穀物と油が220万トンもある」と同理事長は付言した。
農 業の中核地域全般に広がっている抗議行動により荷物を積んだトラックの列が何マイルにもわたり立ち往生しており、また多くの輸出業者は不可抗力によるもの と宣言している。アルゼンチンが輸出市場から離脱しているため、中国のような大手消費国は米国産大豆への依存をますます強めるようになると思われる。
コ モディティ価格高騰による偶発的利益は適切に分配されるべきと主張するアルゼンチン政府は、抗議行動を「恐喝」と切り捨てている。マルティン・ロストウ経 済大臣は新規輸出税制を「改定すべき理由はまったくない」と述べた。問題となっている税制改革を3月11日に発表した同経済大臣は、アルゼンチン経済が回 復し、農業はその最も収益性の高い分野の一つであり、農業生産者や牧畜業者が自分たちの得た富の増加分に対し課税されるのは当然だ、との考えを明らかにし た。
さらに、農務長官によれば、同国政府はここ1年で価格高騰に対する補償として国内の穀物ユーザーに14億アルゼンチン・ペソ(4.44億ドル)以上の補助金を支払っている。
国勢調査の搾油レポート概要
国勢調査局は2月の大豆搾油量を398万トンと報告した。この数量はほぼ業界予想に沿ったものだったが、搾油報告書の他の部分は業界予想とは異なっていた。2月末の大豆油在庫は1月末の139万トンを若干上回ったものの141万トンに落ち込んだ。
2 月のオイル・イールドはブッシェル当たり11.52ポンドで予想通りだったが、1月のイールドが11.52から11.56ポンドに上方修正されたのは予想 外だった。国勢調査局のミール・イールドは2月に下落し、また1月分も下方修正されたが、このほうがNOPAのイールド、および1ブッシェルの大豆から抽 出される油とミールの総量に近いものになっている。
USDAが2007-08年の大豆―メチルエステル バイオディーゼルの生産予想を引き下げ
USDA は2007-08年(10月/9月)のバイオディーゼル(大豆―メチルエステル)用大豆油の消費予想を2月の予想から272,000トン引き下げ、 2006-07年と同じ127万トンとした。USDAによれば大豆油の価格高騰がバイオ燃料の原料としての大豆油消費を抑制している。大豆油輸出は2月の 885,000トン、および2006-07年の853,000トンを上回る109万トンと推定されている。
大豆油生産予想も2月の953万トンおよび2006-07年の929万トンよりも若干多い961万トンに引き上げられた。その結果、期末在庫も2月の113万トンおよび2006-07年の132万トンに対し、129万トンに引き上げられた。
2008 年1月の国内バイオディーゼル生産量は12月の153,384トンよりは少ないものの、2007年1月の91,723トンを大きく上回る144,754ト ンだった。大豆を原料としないバイオディーゼルのシェアは2007年12月の34.91%および11月の32.58%を超え、新記録となる36.35%に 達した。2007年1月の時点では大豆を原料としないバイオディーゼルのシェアは全体のわずか16.96%だった。食用に適さない獣脂やイエローグリース を原料としたバイオディーゼルの2008年1月の生産量は、12月の8,458トンから7,739トンに落ち込んだが、2007年1月の3,587トンを 大きく上回った。
タイ飼料協会が大豆ミール輸入税の永久撤廃を要請
タ イ飼料協会(TFA)は同国政府に対し、大豆ミールの輸入税を1年限りではなく永久に撤廃するよう要請した。価格急騰に起因する諸問題を背景に、タイ家畜 飼料協会のポーンシルプ・パチャリンタナクル会長がこの要請を行った。TFAは金融危機や商品価格の乱高下が今後も大豆ミール生産業者、販売業者および購 入者が抱える問題をさらに悪化させると考えている。タイの大豆ミール年間総輸入量は210万から250万トンとされている。
大豆コンプレックスはアルゼンチンの輸出取引が米国に変更される可能性を受けて安値引け
大 豆コンプレックスは3月27日、安く引けた。アルゼンチンの農業生産者によるストライキで輸出取引が米国に変更され、これによりUSDAの在庫報告が昨年 度の大豆収穫高を相当過小査定でもしていない限り、旧穀バランス・シートでは対応できない状況下、旧穀の在庫不足に関する懸念が高まり、新穀/旧穀の逆ザ ヤは3月26日以来50セント拡大している。穀物保険、輪作および肥料コストなどの検討事項が、純益計算からも得策と推断される大豆の作付増加、コーンの 作付減少をもたらしたように思われ、現在のところコーンの新穀先物にはこうした要因が向かい風となっている。USDAの在庫・作付報告書(3月31日発表 予定)により米国が極端な旧穀期末在庫不足に陥るのか、また米国の大豆作付が2008-09年には在庫積み増しが出来るほどに回復するか否かに関する重要 なファンダメエンタルズが判明するだろう。5月豆先物は$9.09下げて$487.68;7月物は$8.45下げて$493.28;8月物は$10.29 下げて$487.95で終了した。5月ミールは$7.39下げて$384.48;7月物は$7.72下げて$388.01;8月物は$10.47下げ て$381.95で引けた。5月油は$5.95下げて$1267.20;7月物は$7.28下げて$1283.08;8月物は$7.05下げ て$1289.25で終了した。
シカゴ相場、需給及び統計に関する表・グラフ(pdf. file)はここをクリックして下さい。
インデックスページに戻る
|